アルカサル

セビージャでとりあえず見る観光名所といえば、大聖堂とこのアルカサルだと思います。

今日はこのアルカサルについて。

アルカサル(Alcázar)はもともとイスラムの宮殿やったところにキリスト教徒の王達が手を加える形で建造されています。

一番の見所はペドロ1世宮殿です。

緻密な模様。

イスラムの文化とキリスト教の文化が融合したムデハル様式ということです。

つくりはアルハンブラ宮殿とよく似ていました。

こういう建築物を見てると、なによりもアンダルシアにいるなあという感じがします。

庭園を散歩するのもいいですね(^-^)

入場料は10ユーロ弱。2時間30分もあればちゃんと見れるかなという感じです。

ちなみに月曜の4時から5時は無料です(^o^)3時くらいには行列ができています。1時間30分くらいは見れるので、お金がなくて時間もない人にはおすすめです。

侍との出逢い

セビージャから15キロほどのところにコリア・デル・リオ(Coria del Río)という小さな村があります。

セビージャのPlaza de Armasのバス停からM142のバスで30分から1時間ほどです。片道1.65ユーロ。

この町が1月12日の日記で書いた慶長遺欧使節が立ち寄った村です。使節の何人かがここに留まったといわれていて、この村にはハポン(日本という意味)という名字をもつ人達が住んでいることで有名です。

市役所。

日本の旗がかかっています!ちなみにコリア・デル・リオは仙台市と姉妹都市です。

市役所にあった銘文。

こんなところで日本語をみるのは感慨深いです。

グアダルキビル川を臨むカルロス・デ・メサ公園。

子供が遊んでて、ちょっとしたレストランもあるのんびりした公園です。

ここに支倉常長の像がたっています。

この川沿いの通りはその名も慶長使節通りといいます。

小さい村なので2、3時間もあれば充分見て回れます。

スペインで侍に会ってみてはいかがでしょうか。

慶長遺欧使節団

日本史の教科書とかをみていてスペインが登場するのは、南蛮貿易が盛んになり、宣教師が日本で布教活動をしていた安土桃山時代から江戸時代初期(16世紀後半から17世紀前半)にかけての時期です。

この間にヨーロッパに何度か使節が派遣されていますが、今日はその中の慶長遺欧使節について少し書きたいと思います。

この使節は、江戸時代初期に仙台藩主伊達政宗が派遣した家臣支倉常長を始めとする使節です。

スペインとの通商を求め、スペイン国王フェリペ3世に謁見しますが、交渉は失敗し日本に帰国しています。

この使節をモデルにした遠藤周作の「侍」という小説もあります。

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日本人の宗教観について考えさせられる面白い小説です。

この使節が国王に謁見する際にセビージャを通っています。

セビージャにあるアメリカ大陸発見時代の資料を収集するラスインディアス文書館では、徳川家康がレルマ公爵に宛てて書き、慶長遺欧使節が携えていった書状を見ることができます。

思ってもない出逢いでした(^-^)

こちらの使節、セビージャに来る前にセビージャ近郊の村によってるんですが、この村についてはまた書きますね(^o^)

セビージャのノド

セビージャの町を歩いていると、下の写真のようなnoに8にdoと書いてるのをよく見ます。

これはセビージャ市の標章です。

今回はこの標章の由来について少し。

もちろんnodo(喉)ではありません(^-^)このnoとdoの間にある8のようなものはmadeja(マデハ。紡いだ糸を巻き取った一束分という意味)といいます。

これを読むと no madeja do(ノ マデハ ド)となり、これがno me ha dejado(ノ メ ア デハード)、つまり「私を見捨てなかった」という意味になります。

この言葉は時代を遡ること13世紀、賢王といわれたアルフォンソ10世が言った言葉だとされています。

彼は、文学や天文学の分野でこそ活躍したものの、政治面ではそれほど活躍できなかったようで、最後には自分の妻や実の息子にまで見捨てられてしまいます。

その時にセビージャだけはアルフォンソ10世をかくまい、最後まで味方であったことからそれに感謝して上の言葉をいったということです。

この標章の由来は諸説あるようですが、一番知られているのはこの説です。

いろんなところに歴史が隠れていてすごく面白いですね。セビージャに来られた際は、ぜひこの標章を探してみてください。

バーゲン開始

クリスマスシーズンもおわり、町ではバーゲン(rebajas)がはじまっています。

ブラックフライデーのときより割引き率が大きい気がします。

クリスマスと東方の三博士のプレゼント、クリスマスディナーに続いて、バーゲンとくれば、なかなか財布の紐を締められなさそうですね(;・∀・)